アジアカップ日本代表総括チ澗
アジアカップ2007は東南アジア4カ国共催で開催された。ベトナム・マレーシア・タイ・インドネシア
グループリーグ(GL)B組の日本はベトナムのハノイでGL3試合をまず戦った。このハノイは
ベトナム北部で地理的にはいちばん北にあるが一番気温が高くこれが決勝トーナメントで影響する。
日本はGPで初戦vsカタール(1-1)、vsUAE(3-1)、vsベトナム(4-1)とまずまずの
2勝1分けで首位で通過する。これで準決勝までベトナム・ハノイで試合ができ移動なしの
アドバンテージを獲得したが、逆に同じ場所にいる疲労もあったのかと思う。
決勝トーナメントの初戦の準々決勝はAFC初参加のオーストラリアである。昨年の雪辱戦に期する
選手・関係者・ファンはこの1戦にモチベーションが高まる。この1戦を内容で圧倒し、PK戦といえ
勝ったのは大きかったが延長120分+PK線の疲労は準決勝に響いてしまう。
準決勝のサウジ戦は疲労からか身体が重そうで気温が下がったためサウジにも有利になり先制され
2度同点に追いついたが3度目ならずベスト4で敗退した。さらに3決の韓国にPK戦で敗れた。
日本は6試合を戦い3勝(1PK勝)1分2敗(1PK負け)、得点11、失点7。
先攻された試合が3試合、最終戦以外失点した。しかし逆に最終戦以外は得点も記録した。
良く言えば得点があげられた大会、悪く言えば失点が多かった大会である。
でもUAE(終了間近)、オーストラリア・韓国との試合は相手が1人退場になってから得点をあげら
れず、最後のツメの甘さが残る事となった。
オシム監督の采配は期待倒れであった。ポリバレントと言いながら保守的な采配とワンパターンの交代
で意外とこの監督は予選とかに向いていない監督かもしれない。また交代のタイミングが遅い。
だいたい3人しか交代できない公式試合でポリバレントを有効に使うならDFを削りMFをDF
にしたりボランチを1枚削って攻撃の選手を入れるがただ同じポジションの交代が多かった。
また初戦に引き分けたときのインタビューやミーティングで「命を懸けてる」とか本気を見せていたが
協会がノルマを課さず継続が見えると初戦に「本気」は消えていった。
さらに負けたときは言い訳や内容がよかったが運がなかったと苦しい発言がつづいた。
オイラ的には今大会のノルマはベスト4。最低限のノルマは果たしたかと考える。まだ今の時点で
決勝は終わってないが今までの31試合すべてテレビで見てきたが内容では日本のサッカーが抜き出て
いる。でも優勝はぢきなかった。綺麗なサッカー・ポゼッションの高いサッカーが必ず勝つとは
言えない。今大会の総合評価は「可」というところだ。単位は取れたがギリギリという点だ。
これからは2010年W杯予選突破を必達目標に取り組んでもらいたい。
オシム監督の継続は認めよう。でも予選の結果次第ではいつでも「更迭・解任」のこころづもりは
必要だろう。