試合は中盤の激しい戦いから始まった。フランスはジダンを中心に運動量を使ってチャンスを作る。一方スペインは3ボランチ(シャビ、シャビ・アロンソ、セクス)が細かく繋いで中盤を構成しようとする。フェアで激しい展開となる。アンリはスペインの浅いバックラインの裏を狙い再三オフサイドになる。前半27分スペインのCKからパブロがティラムに押されて倒されPKを得る。これをビシャがきっちり決めて1-0。 41分リベラのスルーパスをビエリが2列目から飛び出しカジーシャスをかわしてゴールへ流し込み1-1の同点に。
後半はR・アラゴネス スペイン監督が選手交代で積極的に動いてくる。8分ビシャ、ラウルに代えてホアキン、R・ガルシアを投入する。R・ガルシアがボールを引きだし、ホアキンは右サイドで仕掛ける。フランスは徐々に中盤の運動量が減ってスペースが出来てくる。27分アラゴネスは早くも3枚目の交代を使う。シャビに代えてセナを入れる。またフランスのドメネク監督はマルダに代えてゴブを投入し活性化を図る。 38分アンリとプジョルの接触プレーでフランスにFKが与えられる。ジダンが蹴りシャビ・アロンソの頭をかすりファーに流れたボールをビエラがヘッドで押し込みフランスが逆転する。1-2。43分アンリに代えてビルトールを入れる。最後にドラマが待っていた。ジダンがオフサイドトラップの裏をついてカジーシャスと1対1になりダメ押しの3点目をレアル・マドリードの同僚からあげる。1-3。これでフランスがベスト8進出がきまった。(これで1次リーグ2位突破で決勝T1回戦を突破したのはフランスとウクライナの2チームとなった。)
フランスは予選で苦戦しジダン、マケレレらが代表に復帰し突破して1次リーグも苦戦しつつ勝ち抜いてきた。しかしこの一戦で吹っ切れたのではないか。またジダンは今大会終了で選手生活を引退する。今日負ければ今日が最後。次のブラジル戦が最後かも?いやまだその先かも・・・。そう、次は8年前のフランス大会の決勝と同じカードになった。多くの選手もまだ残っておりベスト8の戦いで最も期待される試合だ。